栃木県は豊かな自然環境の恵みから、米や野菜、食肉などの農畜産物をはじめ、食品加工などを行う多くの事業所が存在しております。これらの利点を最大限に生かし産業として拡大していくには、関連する事業者が連携し、食文化や歴史的背景
を活用した本県ならではの地域ブランド展開が必要と考えます。
　私どもは、県内食品関連有志による異業種グループです。以前から大谷石の採掘跡地を利用した地下石室貯蔵に着目し、メンバーが製造販売する食品をこの「石室」貯蔵を使って付加価値を高め、新たな地域ブランドとして確立していくことを検討
して参りました。石室貯蔵は1年を通して温度や湿度が一定で、大谷石特有の脱臭抗菌作用により酸化しにくく、食品の熟成や品質向上にも効果が認められております。
　こういったブランド展開は他の地域にも多くの可能性が眠っており、私どもはこうした地域資源を活かした食のブランド展開に共同で取り組むことにより、県内関連産業の競争力強化や地域活性化につなげていく狙いであります。
　この取り組みを広く発信し事業展開していくためには、その運営基盤となる組合組織が必要です。そこで、核となる食品メーカーとブランド展開に必要となる関連事業者が連携し事業協同組合を設立することで、組合を主体とした「ブランド」管理や商品としての品質基準管理を公平に行います。また、共同宣伝等の販売促進を
中心に共同販売事業など必要な経済事業を行い、相互扶助のもとで広くこの事業に関わる事業者を側面から支援し、組合員企業の経営の安定と合理化を目指すものであります。